鳥が空を飛べるのは、鳥が翼をもっているからだ。飛行機が空を飛べるのも、やはり翼があるからだ。
しかし、翼ならどんな形のものでも空を飛べるというわけではない。飛行機の翼は、切り口がある決まった形をしている。その形は、カマボコのように下が平たく、上が丸くなっている。
このような形の翼に前から空気が当たると、空気は上下に分かれて流れる。翼の下側は平たいために、空気の流れる距離は短く、反対に、翼の上側は丸くなっているために空気の流れる距離は長くなる。
ふた手に分かれた空気が、翼の終わったところでまた合流するためには、翼の上側を流れる空気は、翼の下側を流れる空気より速く流れなければならない。
そのため、空気が速く流れる翼の上側は、空気がゆっくり流れる翼の下側より空気がうすくなる。
すると、その空気の薄くなった方に向かって、空気の濃い下側から、翼を持ち上げようとする力が働く。
この力を「揚力」と言う。この揚力によって飛行機は、空中に浮かび上がったり、飛んだりすることができる。
ただし、そのためには、もちろん飛行機が速いスピードで走って、速い空気の流れを翼に当てなければならない。飛行機が飛び上がるために、強力なエンジンで速度を上げながら滑走するのはそのためである。
しかし「金属の塊」が空を飛べるのは不思議だ。理論的に説明が出来ても設計者もなぜと言う気持ちがあるのは、うなずける!
機体総重量の約70%がアルミニウム合金(ジュラルミン)である。