ビルマ暦の新年を迎える祭りで、ティンジャンと呼ばれる。ミャンマーではこの新年の前後一週間が休みとなる。新年を迎える前、旧年の汚れや苦しみを水で洗い流すという意味を込めて、水を掛け合うのが伝統の水かけ祭り。
街中にステージを作り、そこでびしょぬれになるまで水を掛け合い、伝統料理である団子などの食べ物をごちそうする。パゴダに向かう人や、お年寄り、妊婦、僧侶には水をかけない習慣がある。
毎年4月10日に行けばやっている可能性高い。ミャンマー全土がお祭り会場。祭りが行われる期間は、一週間。
ミャンマーで一番大きなお祭りシーズン。これでも短くなった。 少し前まで2、3週間祝日で、ぶっ通しでやっていた。でもアウンサン・スー・チーさんが、「おまえら休み過ぎだ」ということで、2017年辺りに一週間に短くなった。スー・チーさんを「お母さん」と慕うミャンマー人達も、これに関してだけは不服そう。
4月のいつ開催されるのかと言うと、毎年微妙に違う。でも大体上旬から中旬にかけてだ。4月5日から20日の間なら確実。
年が明けた1月になっても、ミャンマー人ですら、「今年のティンジャン(水かけ祭り)」の日付は「まだ知らない」と言う。
水かけ祭りが行われる場所は、ミャンマー人がいる場所、全部だ。ミャンマー全土を挙げての祭りで、田舎のあぜ道で子どもが水をかければそれはもう水かけ祭りだし、都会の大通りの特設大ステージから無数のホースで水をかけられるのも水かけ祭り。
ミャンマーの旧来のカレンダーでは、4月がお正月になる。
その新年の訪れをお祝いして、皆で水をかけ合うのが水かけ祭り。ミャンマー語では、ダジャンとかティンジャンと言う。どちらも意味は同じで、水かけ祭りのこと。道の端で、水を汲んだ桶やホースを使って、道行く人や自転車、バイク、車にと、縦横無尽にとにかく水をかけまくる。
本来は、水をかけられればかけられるほど良く、体だけではなく、自分の乗っているバイクや車なんかも、一年の安全を祈願して、水をかけてもらいたがるミャンマー人も多くいる。
車なんか、わざと窓開けて走って、車内までびっしょりになっている人もいる。それで外に向かって笑顔で親指立てて、ゆっくり通りを運転して行く。車内がズブ濡れになっても俺は問題ないと言う。
しかし2020年は世界的に流行している新型コロナウイルスの感染の恐れがあるため、ミャンマー最大都市ヤンゴンを管轄するヤンゴン管区政府は、2020年4月3日、ティンジャン(ミャンマー正月)で休日となる10~19日の外出を、食品や医薬品の購入目的を除いて自粛するよう通達した。
残念だけど人の姿はどこにも見当たらない寂しい正月になってしまった。
ミャンマーの水かけ祭りの参加に当たって気をつけることがある。この水かけ祭りは、結構危ない。うっかりすると、事故や病気につながりかねない。
必ず注意すべきポイント6つを押さえて参加しよう。
1.灼熱のシーズン中で、暑さによる熱中症と日焼けに注意。常夏といっていいほど夏日が続くミャンマーの、一年で最も暑い灼熱シーズン。
2.道路に溢れるバイクと車。接触事故に要注意。お祭り期間中、大通りはバイクと車でごった返し大渋滞。車やバイクとの接触事故には、くれぐれもお気をつけよう。
3.携帯電話やカメラ等の防水対策が必須。機械類の故障に注意。全身びしょ濡れになるから、持っている物も、全部濡れる。
4.全力でかけられる水が痛い。水の強打に注意。思いっきりかけられたバケツの水が当たると、非常に痛いことがある。子どもも男性も、容赦なく全力でぶっかけて来る奴がいる。
5.かけられる水は全部飲めない。口に入らないよう気をつけること。かけられる水は、極力飲まないようにする。
6.祭りでも女性がビキニになるのはご法度。仏教徒のミャンマー人達がキレる。これは女性の方に注意してほしいポイント。
国を挙げて盛り上がりまくる、水かけ祭りだけど、女性がビキニ姿になるのは、マナー違反でやってはマズイ。
ミャンマーは、仏教国で、国民の約90%が、日本の仏教よりも戒律の厳しい上座部仏教徒。
近年ヤンゴン等の都市部では一部開放的な空気が見られるが、あくまで都会の一部。基本的に女性が肌を露出するのは好ましくないとする国。
特に胸や腹や脚を出すのは、宗教上嫌がられる。
新型コロナウイルスが全滅し今まで通り、当たり前の祭りが出来ることを祈るばかりだ。